立て爪リング

古代ローマの婚約指輪に刻まれたメッセージ

現代の日本では贈ることが当たり前となった婚約指輪ですが、ではいったい婚約指輪はいつ頃から贈られるようになったのでしょうか。
男性が女性にプロポーズをするという文化がはじまったのは、はるか昔の古墳時代にさかのぼります。
当時は相手を想う気持ちを歌に込めて歌うというものでした。
それがヨーロッパで指輪を贈るという習慣に変わっていきます。

諸説ありますが、一般的には1世紀前後の古代ローマ時代が起源ではないかといわれています。
結婚よりも婚約を重視していた古代ローマの人々は約束を守る印として、本当にシンプルな鉄の指輪を贈りました。
切れ目のないリングの形は永遠のシンボルという意味も込められていました。
ちなみに当時は「結婚指輪」の存在はなく、また指輪をお互いに贈り合うということもありませんでした。

古代ローマ時代の婚約や結婚は現代のような幸せの象徴ではないケースが多く見受けられます。
女性は10代後半、男性は20代はじめが結婚適齢期とされ、結婚は家同士の繋がりや子孫を残して末代まで繁栄させていくことが目的でした。
そのため恋愛とは別の次元で結婚が決められることも多く、婚約=結婚の契約ということで指輪がその印として使われました。
そういった役目を受け継ぎながら、鉄製だった指輪がやがて2世紀頃には金や銀を使ったものへと変わっていきます。
そして4世紀に入ると今と変わらぬ愛を誓う指輪が登場するのです。

男性たちは婚約指輪に愛しい女性の名前や「honey(ハニー)」などの愛の言葉を内側に刻みこんで贈りはじめました。
家と家の契約以上に一人の男として愛する人に永遠の誓いをした証でしょう。
苦難の時代を乗り越え、中世初期には宝石のついた婚約指輪を贈る習慣が生まれました。
これが現代でもダイヤモンドの指輪が贈られるようになった原点といえます。

当時はサファイアやルビーがよく使われていました。
日本に婚約指輪を贈る習慣が入ってきたのは明治時代以降です。
その習慣が根付き、日本の伝統文化である「結納」の品に婚約指輪を添えるということが広まったのは1960年頃とされています。


以外に高価?
Copyright (C) 二人で選ぶ指輪 All Rights Reserved.